島根大学 医学部救急医学講座 附属病院救命救急センター
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「ER」1st season 第12話 その2 「広範囲熱傷」

■14分05秒–14分37秒
消防士が全身の熱傷burn で搬送されてきます。
熱傷の重症度は深達度(深さ)と広さ、気道熱傷の有無、などで判定します。

深達度(深さ)は3段階に分けます。(Ⅱ度をさらに浅達性・深達性に分けます)
Ⅰ度(epidermal burn)     熱傷が表皮だけ
Ⅱ度(superficial dermal burn) 熱傷が真皮の一部まで達する
Ⅲ度(full thickness burn)   熱傷が真皮全体に達する。

Dr Greeneがthird degree (Ⅲ度)、Hathaway 師長がfull thickness burn と、
両方の言い方が出てきますが、同じ意味です。

最初に輸液の指示があります。
Give him a liter of Ringer's the first hour, 16 line.
16ゲージの太さの輸液路(早く入れるために太い針)で、
1時間に1リットルのリンゲル液。
普通、輸液量は大柄な成人で1日に3,000mlくらいですから、
1時間に1リットル(1,000ml)はすごいですね。

広範囲熱傷の輸液量の計算法には、Baxter法(Parkland Formula)があります。
4×体重(Kg)×熱傷面積(体表面の何%か)(BSA: Burn Surface Area)
  この量の1/2を最初の8時間で、残りの1/2を次の16時間で入れます。
この患者では60%と言っていました。体重70kgくらいに見えますので
4×70×60=16800
1/2すなわち8400mlを8時間ですから、1時間に1,050ml
というわけで、Dr Greeneが1時間に1リットルと指示したわけです。

■17分16秒–17分48秒
深さと広さを示す 熱傷指数Burn Index があります。
Burn Index = Ⅱ度の広さ×1/2 + Ⅲ度の広さ
さらに年齢を加味してPredictive burn index 予後的熱傷指数
Predictive burn index =Burn Index +年齢
これが100を超えると死亡率が高くなります。

熱傷面積は60% と言っていますが、full thickness burn でないところもあるようです。
もしすべてがfull thickness burn でもBurn Index は60 です。
40 歳よりも若いように見えるので、予後的熱傷指数は100未満であり、
充分救命の可能性があります。

ただ、火事の現場だったので気道熱傷が心配です。
気道熱傷を合併すると、非常に厳しくなります。


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