島根大学 医学部救急医学講座 附属病院救命救急センター
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「ER」1st season 第19話 その2  「有機リン中毒」

■10分18秒–34秒
父親が意識を失った子供を連れてきました。
父親の職場で倒れたようです。
pass out:気絶する
すでに一人の息子をアルコールと麻薬で失っているようです。
しかしアルコール臭があるかどうか、気づくはずですが。

■11分52秒–12分40秒
この子供が急変しました。
しかもアルコール・薬物反応は陰性です。
血圧低下・徐脈・縮瞳(pin point pupil)・口から泡を吹いている(frothing at the mouth)・失禁(incontinence)などの症状がみられます。
これらの症状は有機リン(organophosphates)中毒に特徴的な症状です。
この部分は複数のセリフが交錯して聞き取りにくいのですが。

有機リンは農薬中毒の代表的なものです。
有機リン中毒はコリンエステラーゼを阻害します。
唾液腺からの分泌が亢進します。(流涎といいます)

そこで初めて Dr Greene はどこで倒れていたのか、父親の職業はなにか尋ねます。
Nursery:保育園などの意味もありますが、種苗園の意味もあるようです。

ついつい思い込みで診療をすすめることがありますが、気をつけなければなりません。
大都会 Chicago の真ん中で農薬中毒なんて考えていなかったのか。
診療の基本としての、詳細な病歴の聴取:とくにどこで倒れていたのかは重要ですね。
またアルコールの血中濃度の結果を待たなくても、患者のにおい smell でアルコール臭があるかわかることも多いです。

ここでもNurseが「ナルカンとブドウ糖」と言っています。
1st season第1話その3参照)
(市販DVDでは吹き替えで言っています。)

有機リンの拮抗薬は、硫酸アトロピン(atropine sulfate)およびPAM(pyridine-2 aldoxime methiodine の略:字幕では小文字ですが通常は大文字で表記します)です。そこで、この2つを投与しています。

医療者側が中毒物質に汚染されないように、衣服を裁断(tear off)して除去し、手袋を着用するように指示しています。

一般的な中毒治療の基本
① 気道確保など全身管理
② 未吸収中毒物質の除去
③ 吸収された物質の血液からの除去
④ 特異的拮抗薬があれば投与
⑤ 精神的サポート(1st 第1話その3でも触れました)



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